拡げよう!子どもの権利条約キャンペーン


2019年4月22日、「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」の院内集会が行われ、CAN代表の持田は参加して、質問をさせて頂く機会を頂きました。Youtubeでは02:42:05頃に質問をしております。


02:42:05 をご覧ください

 

ケアラーアクションネットワーク代表 持田 恭子

貴重な機会をありがとうございます。わたくしはヤングケアラープロジェクトと障害者のきょうだい児支援を行っている持田と申します。

知的な発達の遅れのある障害や、親や祖父母の病気や疾患などに対しては、差別偏見がまだこの日本の社会にはありまして、その中で子ども達は自分の家庭にそういった家族がいる場合、同級生や教師から心無い言葉をはじめとする言葉の暴力というものにさらされているということが見過ごされがちです。たとえ相談機関があっ他としても自分を弱いものとして見られたくないという心理が働いて、なかなか大人に相談できないということもがたくさんいます。

こういった言葉の暴力といったものの解消について、こういった条項や施策などが当てはまるものがあるんじゃないかというものがあれば教えていたきたいと思います。よろしくお願いします。


子どもの人権連代表委員 平野 裕二氏

お答えしにくいところもありますけれども、いろんな子供たちが苦しい思いをしないで、学校や家庭で暮らせるようにしなければならない。そのためにどうしていくかというのは、色々難しい問題がありますけれども多様な子どもが存在する。ヤングケアラーという役割を担わざるを得なくなっている子どもたちがいるさまざまな障害を持っている子ども達がいる、様々なルーツの子ども達がいる、ジェンダーアイデンティも多様な子ども達がいる。そういう多様な子ども達がいるということを前提とした社会を創っていくとが必要です。

今回、子どもの権利委員会の審査でも、日本の審査のコーディネーターを務めた委員の方がやはり多様性の尊重が日本には必要であるということを最後に強調されました。そして、日本が批准しております障害者権利条約でも多様性の尊重というものを教育の中で発展させていかなければいけないということが教育条項の中で改めて付け加えられているんですね。

多様な人が存在する、その多様性というのをひとりひとりが受けとめられる様な社会にしていく。その中でその子どもたちに対してもきちんとお互いに指摘し合える関係を作っていければいいと思っております


セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン国内事業部長 川上 園子氏

難しいところではあるのですけれども、多様性を認め合える社会をどうやって作っていくかが一つはキーだと思います。一方で、この勧告の中で一貫して言われているのは包括的な差別の禁止、反差別法が禁止しないということはやはりいわれていて、その中のパラグラフでいうとパラ18のところですかね、差別の禁止というところで様々な差別がある状況に対してですね、防止するための措置というものは、やっぱりきちっと強化していかなければいけないということが、反差別禁止法とあわして必要とされているところではあります。

しかし、現状として日本の中で包括的な反差別法が制定されるという動きは残念ながら政府のほうには、やはり無いないので、これも私たちが求めていくことなのかなという風に思います。それからあの、これも一貫して言われていますが、国内人権機関という物の存在が無いということも日本のことが、一貫して勧告で言われていることであり子どもの権利条約だけではなくて、ほとんどの国際人権条約機関から国内人権機関がないといわれています。国内人権機関というのは裁判にまで持って行く、いろんなところで裁判にもっていかなくてもある所で救済措置を出して勧告を出して制作を変えて行くという、そういう機能を備えた、やっぱりその専門の機関があるということによってさまざまなこういった差別も含めて、特にこの差別の問題というのが国内人権機関の差別解消・予防という物が各国の国内人権機関の中で非常に重要なんですけれどもやはりそういったものが本来的には求められていく、その条件としてですね、そのいろんなことで体制を整えていくという中で必要なのかなと。

残念なんですけれども、やはり日本の社会の中ではここのところが見落とされているという大きな問題であると思います。

 

国内人権機関について

https://www.hurights.or.jp/japan/learn/q-and-a/2010/08/post-12.html

https://www.nichibenren.or.jp/activity/human/human_rights_organization.html

 

 

 

子どもの権利条約
第2条

  1. 締約国は、その管轄の下にある児童に対し、児童又はその父母若しくは法定保護者の人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的、種族的若しくは社会的出身、財産、心身障害、出生又は他の地位にかかわらず、いかなる差別もなしにこの条約に定める権利を尊重し、及び確保する。
  2. 締約国は、児童がその父母、法定保護者又は家族の構成員の地位、活動、表明した意見又は信念によるあらゆる形態の差別又は処罰から保護されることを確保するためのすべての適当な措置をとる

 

(持田所管)

子ども権利条約では、児童本人もしくは児童の父母法廷保護者が主語になっている。

ここでいう”児童本人”を「障害児」に置き換えると「障害児本人の心身障害に関わらず」と解釈することになる。「きょうだいである児童」は、障害児に対する外部からの差別に自分が同化して辛くなる。そういったきょうだいの心理はまだ知られていないので「きょうだいの立場である18歳未満の子ども」の権利尊重はかき消されてしまう。

 

ヤングケアラーを支える法律 ――イギリスにおける展開と日本での応用可能性

澁谷智子 成蹊大学文学部紀要 

http://repository.seikei.ac.jp/dspace/bitstream/10928/909/1/bungaku-52_1-21.pdf

 

「ケアラー(carer)」とは、ケアの必要な家族や親族や友人などに介護 や世話や気遣いや見守りを無償で行なっている人を意味するもの。


中学一年生

子どもの権利条約について知ることが必要、まず知らなければ何もアクションをとることができない


国連・子どもの権利委員会委員 大谷美紀子氏

 女性の人権の分野で、女性への暴力の問題が日本でも扱わるようになった中で、言葉での暴力も暴力だというのは女性の人権問題の中では理解されていますが、子どもに対しての言葉の暴力に関しては、浸透していないなというのを感じます。言葉による暴力が身体もしくはそれよりもどれだけ、その子供の人生、長きに渡って健康や学習や将来仕事をしたり家庭をつくったりするときに、それが影響を及ぼすかという事の深刻さをきちんと浸透させていくこと、言葉による暴力を暴力としてきちんと扱うという事を広めていくことが必要だと思います。もうひとつは差別とか、相手がそれでどれだけ傷ついたかということを知らないと、言った方は分かっていないということがあります。

 差別にしても、そんなつもりはなかったっていう事があると思います。だけど難しいのは、その差別を受けた、言葉で傷ついた人がそれを言えるかって言うと、難しいです。で、言っても分かってもらえないかもしれない。それで、分かってもらえなかったら、もう一回自分は傷つくかもしれないって思って言わない。大人だって難しいです。それを言うってことが。

 だから、じゃぁ、どうしたらいいのかなんですけれども、子どもが言えるような環境を大人がどう作るか。一つは相談ダイヤルとか電話だけじゃなくてSNSもそうです。こどもがそれを言った時にきちんと対応するということをつくっていくということ。

 そして3つ目に申し上げたいのは、子ども同士ということです。去年北アイルランドのベルファウストにいったときにLGBTの子どもたちが会いたいというので10何人集まってくれて話しをしました。その子供たちが一様に言っていたことは誰にも相談できなかった、だけどネットを通じて、そういう子どもが他にもいるということを知ってネット上で繋がった。で、お互い話ができるようになったとたくさんの子どもが言っていました。親の介護で苦しんでいる子どもたちにも同じことが言えると思います。同じような境遇の子ども同士だったら言えるようになるかもしれません。

 じゃ、そういう場をどう作るか、これは大人の私達がつくるという責任、あるいはつくることができると思いますし、もう一つは、今日、子どもの当事者というのは0歳から18歳未満といいましたけど、どんどん子ども達が大人になっていきます。〇〇さんが18歳になった時に、今後子どもの権利条約のことについてずっとやってくれたら嬉しいなと思いますけれども、そういう意味では若者、Youth、子どもではないけれども、つい最近自分たちも苦しんだという、若者たちのグループが子ども達を支える、子ども同士で相談できるというのも大事ですけれども、それをちゃんと、きちんと保護するような仕組みにのっけたり、意見をきちんと政治に反映させたりするような伝い木になってくれる若者の存在というのは、わたしはすごく大きいと思っています。なので、大人、子ども、若者に、ついこの間まで子供だった、当事者としていろんな問題に苦しんできた、で、そういう活動をしたいと思っているような若者達と一緒にどうしていくかということが重要だと思っています。


広げよう!子どもの権利条約キャンペーン共同代表 甲斐田 万智子氏

言葉の暴力というのは、軽んじていると実は脳に影響を及ぼす、マルトリートメントといいますけれども、親が知らず内に子供に悪影響を及ぼしているという調査もでているんですね。

この中では市民団体としては子育てのヒント、叩かない、言葉の暴力を含めて暴力を行わないという講座を開いている団体もあるので、全国でもっともっとそういう講座を開いていけたらいいなと思います。今後のこのキャンペーンでは、さまざまなプログラム、11月の子どもの権利条約フォーラムに向けて各団体がこれからいろいろと活動を広げていくと思いますのでどうぞみなさんご参加いただけたらと思います。

 

マルトリートメント(maltreatment) 不適切なかかわり。 特に、大人の子供に対する不適切な養育や関わり方をいい、身体的・性的・心理的虐待とネグレクトを包括的に指す。
[補説]厚生労働省が示す児童虐待の定義に相当する。